蜂の子は甘いの?

蜂の子は「苦い」「甘い」と意見が分かれています。蜂の子本来の味はグルタミン酸やアラニン、グリシンなどの蜂の子に含まれるアミノ酸によるものです。今回は、蜂の子の味についてご説明します。

蜂の子の食事

蜂の子はハチミツやローヤルゼリー、花粉などを食べて育ちます。甘くて栄養豊かな食事だけで、その他に蜂の子の味を左右するものを食べることはありません。

蜂の子の苦みの原因

蜂の子は苦いという意見があります。その苦みは蜂の子の内臓やその内容物の代謝物の味です。体内で代謝されたものですから、クセや苦みがあります。初心者にはあまり好まれませんが、慣れた方は、それがおいしいと言います。調理する際には、軽く茹でて内臓を取り出すと、おいしく食べられます。

蜂の子の味を左右するアミノ酸

内臓を取り除いた蜂の子本来の味には、グルタミン酸やアラニン、グリシンなどのアミノ酸が大きく影響しています。

グルタミン酸

グルタミン酸は脳の機能の活性化やアンモニアの解毒、利尿作用、筋肉や免疫力強化に関わるタンパク質を構成する成分ですが、旨味成分でもあります。ナトリウム塩と結合したものは化学調味料として使われています。風味を増加させ、食欲を増進させます。

アラニン

アラニンも筋肉や内臓を作るタンパク質を構成する成分です。アラニンは甘味があり、カラメルのような匂いが特徴です。食品添加物としても多く使われています。

グリシン

グリシンは、DNAやRNAの合成、不眠改善、睡眠の質向上、活性酸素抑制、肌質改善などに効果のあるアミノ酸です。甘味があり、においがほとんどないことから調味料・保存料として使われています。カニやエビの風味づけ、米の艶出しなど多くの用途に使われています。

アミノ酸の多くが味を持っており、バリンやロイシンなどは苦みがありますが、苦みというよりもコクを出すように作用するため、グルタミン酸やアラニン、グリシンなどの旨味、甘味がいっそう強く感じられます。

蜂の子の味は「甘い」といえるでしょう。一般的にはクセがなく淡白な味といわれます。それは、ハチミツやローヤルゼリー、花粉などを食べているため、甘さにも上品さがあるということです。勇気をもって生で食べてみると実感できます。